十勝へ移住する前に知っておきたいネガティブ情報~移住サイトには書いてないこと~

移住を勧めるサイトには、基本的には良い事しか書いていません。そりゃあそうです。自治体としては、知られたくないような事はわざわざ書く必要がありませんから。しかし、移住する前にネガティブな事も調べておかないと納得できませんよね。ということで、自治体の公式移住サイトでは書けない、移住希望者向けの十勝のネガティブ情報を、帯広市地域おこし協力隊の瀬川がまとめておきます!

「良い事はもうわかった。悪いところ全部教えてくれ」

普段、移住フェアでのブース対応といえば、移住パンフレットに沿ってアピールをして、地理的なこと、暮らしのこと、仕事のことなどご案内させていただくのですが、先日参加した北海道暮らしフェア(名古屋会場)では、新しいパターンに出くわしました。

「インターネットで色々と調べてるし、何度も訪れているので、十勝が住み良いことはもうだいたいわかっている。今日はとにかく悪いところを全部教えてくれ。」

移住フェアなどの相談会では、オフレコなのでネガティブな事を口頭でお伝えすることはありますが、確かに、インターネット等では発信したことがありませんでした。

主観的な意見にならないよう注意しながら、なかなかオフィシャルにはお伝えできない部分も正直ベースで紹介していきます!

(1) 余計にかかるお金の問題

・冬の暖房費
十勝での厳冬期の暖房費は、ワンルームで数千~1万円ちょい、戸建てだと2~4万円程度かかります。もちろん燃料や燃焼方式によりますが、真冬に部屋をガンガン暖めてTシャツ姿でアイスを食べるのが好きな十勝の人と比べて、本州から移住してきた方の暖房費は低くなる傾向にあります。ここ2年くらいで灯油の値段も上がってますし、着こむなどして効率的に暖房を使いましょう。

・冬の野菜が高い
北海道では冬の間はスーパーに並ぶ野菜が道外産のものに切り替わるため、値段がかなり上がってしまいます。夏の間に直売所で野菜を買いだめし、冷凍庫や床下などに大量ストックするなどの工夫が必要です。

・とかち帯広空港にLCCが通ってない
羽田空港ーとかち帯広空港の飛行時間は約1時間半、日帰りも可能な距離感で便利に使わせていただいているのですが、新千歳空港や釧路空港と比較するとLCC(格安航空会社)の国内線が通っておらずコスト面で少し劣っているというのが現状です。
AIRDOはドリンクなどの機内サービスもあるフルサービスキャリアですが、スペシャル55などの早割を活用することで冬期などは片道1万円を切る運賃で買うことも可能です。活用していきましょう。

・自動車の維持費
これは車社会あるあるですが、車は一家に一台ではなく一人に一台ですのでその分の保険料、燃料費、タイヤ代などの維持費がかかってきます。車は日常生活の必需品ですので節約するのは難しく、雪国ではスタッドレスタイヤをケチると命に関わります。ただ、都会と比べると駐車場は安く、多くの賃貸アパートでは1台無料、商業施設などの駐車場もほとんど無料です。どこに行くにも車で移動することに慣れてしまうと、もう満員電車には乗れません。

・帯広市は水道代が高い
東京23区の水道料金と比べて、帯広市の水道代は基本料金だけで2倍ほどの値段です。帯広市の水道水は、国土交通省が行っている一級河川の水質調査で、過去8回「日本一」に選ばれた札内川を水源としていて、「おいしさ」には自信がありますが「高い」というのも事実なのです。

・子供の学費
お子さんがいらっしゃる場合、都会に進学させると都会基準の学費と下宿代がかかります。
「地方では収入は下がっても、可処分所得は変わらない」という話をよく聞くと思いますが、学費を考慮していないケースが多いです。移住前から学資保険などに入っておくことをおすすめします。

・飲み会帰りのタクシー代
帯広では最終バスがだいたい21時半くらいなので、それ以降まで飲んで帰るときはタクシーか、代行を使うことになります。街中から市内の市街化区域であれば2千円ほどで帰れますが、出費はかさみます。ただ、飲んだあとにタクシーで帰るのは、ちょっとしたVIP感があります。ベロベロになっても家の前まで運んでくれるし、なにより終電を気にせず飲めるというのは最高です。

(2) 体験機会の少なさ

・「アフター5」がない
ほとんどの人は、仕事帰りにどこかに寄るということをせず真っすぐ家に帰るようです。
車通勤であるがゆえ、目的がなければフラッとお店に立ち寄ることはなく、飲み会の開催も前もって調整されることが多いです。
一方で、道具を車に積みっぱなしにすることができますので、ゴルフの打ちっぱなしに行く、ジムやプールで運動して帰る、冬はスキー場でナイターを滑りに行くということが出来ちゃいます。

・カルチャー系のイベントが少ない
帯広には映画館も動物園も美術館も市民文化ホール(コンサート会場)もありますが、それでも都会との文化的な教養には差がでてきます。札幌や東京に子供を定期的に連れて行く、ということを意識的にやっていく必要があるとは思います。

・札幌までが微妙に遠い
JRだと帯広から札幌までは約2時間半、車だと約3時間と、「微妙に遠い」感じの距離感ですので、時間的にはとかち帯広空港から羽田空港まで行くほうが早く、札幌より東京のほうが近く感じます(航空賃はかかりますが)。
JRなら移動の時間を有効に使えますが、車であれば長距離運転に慣れる必要があるでしょう。しかし、暮らしていれば2~3時間の車移動など余裕になる「でっかいどう耐性」が自然と身についていくでしょう。

・ファミレスがない
十勝には大手の「ファミレス」がありません。ガスト、バーミヤン、ジョナサン、ココス、ジョリパス、デニーズ、ロイホ、サイゼリヤなどなど。
大手のファミレスは「セントラルキッチン」から各店舗へ配送する方式で効率化されているため、出店するには「セントラルキッチン+複数店舗」という大掛かりな形じゃないと採算がとれないのです。
一方で帯広市は人口に対して飲食店の数が多いというデータがあり、外食店舗はたくさんあります。家族で食べたいものの意見が分かれた場合に便利なファミレスはありませんので、ジャンケン等で統一する必要があるでしょう。

・メガバンクの店舗がない
三井住友銀行、三菱UFJ銀行の窓口はありません。みずほ銀行はあります。これらの銀行をメインで使っているかた、キャッシュカードが割れたりした場合に札幌まで行かないと交換できませんのでご注意ください。
みずほ銀行、北海道銀行、帯広信用金庫、ゆうちょなどにメインバンクを変更するのも手ですが、今の時代はネット系の銀行をひとつ併用しておくのが良いのではないでしょうか。ちなみに「ばんえい競馬」をネットで楽しみたい場合は楽天銀行がいいと思います。

・Amazonが届くのが1日遅い
私が東京から帯広に引っ越したとき、Amazonプライムは解約しました。注文当日または翌日の午前中までに届く配送オプションが使えないためです。
宅急便も、帯広から東京だと配送してから届くのはだいたい「中1日」かかり、冬期はプラス1日余分に見る必要があります。翌日に届くことは滅多にありません。
なかなか開始しないAmazonの北広島FC倉庫さえ稼働してくれれば、商品によっては北海道内も当日配達の対象になるのではないでしょうか。

(3) ネガティブ春夏秋冬

四季の移り変わりが素晴らしい十勝の気候ですが、それぞれネガティブな面もあります。最後にそちらを紹介しておきましょう。

春、雪解けでドロドロになり道端が汚い
夏、牧場から堆肥の匂いがしてくる
秋、はほとんど無く、すぐ冬がくる
冬、雪は少ないが道路は凍結する

 

その他、深夜のテレビ番組が面白くない、土日に新喜劇がやってない、飲み会の種類によっては女性の扱いが昭和、車バレしているのでどこに行くにもプライバシーがない、出かけると必ず誰かに会うので下手な格好で出歩けない、などの意見もあったりします。

いかがでしたでしょうか。ネガティブな情報ほど、移住する前に知っておきたいですよね!ということで、この記事が、移住を検討される方の参考になれば幸いです。

 

【追記】先輩移住者達の声

本記事を読んでいただいた先輩移住者の方々から、かなりの反響がありまして、多くのコメントを頂いたので追記させていただきます!

・食のイベントは多いが文化イベント(コンサートや展覧会など)が少ない
・学費の問題は都会からの移住者にとっては深刻かも
・スターバックスはあるが、タバコを吸いながら仕事できるカフェ(ドトール、タリーズ、エクセルシオールなど)がない
・江戸前の寿司が食べたくなる時もある
・知り合いが多すぎて、街でnobodyになれない
・東京は近いが、東京以外の日本(特に南のほう)が遠い

【冬ネガティブに追加編】
・乾燥がすごい。保湿ケア大事。
・雪は少ないにせよ、たまにドカッと降るので除雪はめんどくさい
・日中積もった場合、除雪してない道を帰宅するのが怖い
・轍にハマるのが辛い、轍のまま凍ったボコボコ道はもっと辛い

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